(22年)
後井3号
 1,2号からなる後井古墳群(あまりこの名称は使わないようで
 すが)に3号があると知って行ってみました。後井古墳の南20
 mとのことですがその辺りは倒竹だらけで探すのは大変と思いま
 したが結果的には2号南西10mの辺りにありました。でも灌木
 があるし墳丘も石室石材も殆ど無くなっているので見通すのは難
 しい。墳丘は盗掘で大きく掘られ石材も殆ど抜かれまぐさ石とそ
 の下の側壁が少し残っている程度でした。しかしこれ程大掛かり
 に石材を抜き取っているのになんでまぐさ石だけ残っているのか
 不思議です。他の石室でも時々見かけます。せっかくなので1,
 2号を背後から見てみました(今まで見てなかった)。一見前方
 後円墳に見えないこともないですが前方部にあたる2号がやはり
 円墳上で前方部と見るのは無理そう。正面から見ると双円墳にも
 見えますがやはり裏から見ると少し離れているように見えます。
 ただ2号の背後下段が直線状になっていて元の地形を台状に整形
 して円墳を載せたのかもしれません。2号西側に元の地形が残っ
 ていますがやはりこれを古墳と見た人がいるのか盗掘跡がありま
 した(笑)。しかしあらためて見ると1号石室のなんと巨大なこ
 と、低いとは言えここは丘陵頂部になるので巨石を下から運び上
 げるのは相当大変だったでしょうけどね。

(13年)
石走山古墳
 田布施町川西、名前の通り石走山にある古墳です。でも地図に載
 っているような山ではないので近くまで行って地元の方に聞く。
 一応石走山古墳と聞いたんだけど尋ねた人は石走山と思ったらし
 く(よくあります)目の前の丘を教えてくれた。登っていく途中
 で石走山遺跡の標識もあったのでここで間違いないと思ったが古
 墳らしきものは何もない。その内道路に面した切り通しに出て南
 側にも山がある。どうやら山が道路で南北に切断されたかなと思
 って南側の山の方に行ってみると西側麓に案内表示がありました、
 ホッ。山道を登っていくと途中に又案内がありますが藪道なので
 もう少し登って開けた場所から接近した方が楽です。墳丘は割と
 残っていて南側に開口、羨道前部が破壊されていますが他は完存、
 閉塞石も一部残っています。玄室は無袖式ですがまぐさ石が一段
 下がり幅もやや広がっていて羨道と明確に区別しています。奥壁
 は巨石1枚石、天井石は中央部がやや高くなっています。残存長
 10m、玄室長6m程度県内では大型の部類でしょうか。川を越
 えた東側には後井古墳、南側には国森古墳と県内の有名古墳に挟
 まれていますがこちらは殆ど知られていないようです。麓案内表
 示北側の交差点に駐車スペースあり。
 実はここは前年にも訪問、山根氏宅裏山と言うことしか分からず
 現地で山根氏宅を聞いて行ってみたのですが山根氏違いのようで
 見つかりませんでした(そもそも裏山があるような場所じゃなか
 ったし)。それでも探していたら古墳(塚?)を見つけました。
 でも全く開口しておらず間違いは明らか。1年経って漸くリベン
 ジを果たしました。ちなみに川を越えた東側には県内最大級の石
 室を持つ後井古墳があります。あの頃は石走山古墳は名前さえ知
 らなかったもんな。

国森古墳
 石走山古墳南方、丘陵頂部にある古墳でこちらも案内表示が出て
 います。民家の間を通って途中はロープを掴んで登るような急傾
 斜の山道を登っていくと頂部平坦面に大きな墳丘があります。一
 辺約30m高4m、4C県内最古の方墳です。木棺直葬だったよ
 うで現在埋葬施設は見られません。築成は見られず東側に突出部
 があるようですがはっきりしません。県史跡。

(12年)
稲荷山古墳
 田布施町下田布施、後井古墳から東に下って行くとT字路があり
 そこを右に曲がって直ぐに案内表示があります。そこから上って
 直ぐに鳥居がありその奥にあります。墳丘は多少残っていますが
 大きく削られて石室開口、玄室が社殿として使われています。側
 壁天井石は元のままのようだけど奥壁は大きく改変中程が巌洞と
 なっていてご神体が祀られています。奥壁に穴を開けたと言うよ
 りは奥壁前に石を積み上げて巌洞を造ったような感じです。前回
 後井古墳を訪問した時この前の道路を通っているはずだが案内板
 が反対向きになっていて気がつかなかったようだ。

納蔵原古墳
 田布施町大波野、丘陵から東に伸びた尾根上にある前方後円墳で
 す(前方後円墳集成には載っていない)。近くまで行くと誓立寺
 の案内表示があるのでそれに従っていき寺まで行くと納蔵原古墳
 の案内が出てきます。寺から200m程尾根上にある墳丘は裸の
 状態ですが多少修復されているんでしょうか、でも前方部ははっ
 きりしません。後円部南東向きに石室開口、羨道は殆ど壊失して
 いますが玄室完存、両袖式で奥壁側壁とも割石積み、奥壁右上辺
 りに顕著な三角持ち送りがあります。寺に駐車場有り、古墳の側
 まで行けないことはありませんがUターン困難です。県史跡。

(06年)
後井古墳
 田布施川沿いの県道を南から行って鉄道を越えたところで案内表
 示があるので右折、林の中の舗装路を行くと表示があるのでそこ
 から長い参道を上っていきます。丘陵頂に構築された2基の円墳
 が隣接していて双円墳状です(他に3号墳もあるそうだ)。共に
 墳丘は良好に残っていて石室が開口、手前の1号墳は全長11.
 4m、玄室長5.8m、幅3.3m、高4mと県内最大級の石室
 です。羨道は前部が欠損しているが左片袖式の玄室は完存、中に
 入ってみるとさすがに大きい、奥壁は三段積みだが下の鏡石は極
 めて巨大です。奥の2号墳(一応立ち入り禁止(汗))は羨道は
 狭いが玄室は完存、長さ凡そ3.5m、幅2.5m、高さ3.5
 mで奥行きに比べて大変背が高いのが特徴、また床面には巨石の
 平石が敷かれるなど1号と比べて随分構造が違います。説明板で
 は1号と比べてかなり見劣りすると書かれているが、あくまでも
 1号墳との比較でこれだけなら十分一級品の石室です。ただ玄室
 に比べると羨道は随分お粗末でなんだか後からとってつけたよう
 な感じ、また奥壁下部の2枚の縦長の石が薄くて土圧でややせり
 出してきています。ゲジゲジが大量にいることもあって早々に出
 てきました。県史跡。













































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